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100,000年後の安全

いつのまにか、季節はすっかり春。
外で昼寝したくなるようなぽかぽか陽気が続き、
桜の木には早くも葉っぱが目立つようになった。
こんな気持ちのいい日々なのに、
心はどこかもやもや。すっきりしない。

もやもやの原因はいろいろあるけど、原発もそのひとつ。
福島原発の事故後、反原発の声が高まっている。
それと同時に、反・反原発(推進とまでいかなくても)の声も目立つ。

とにかく、こんなに怖い原発なんてあっちゃいけない。
今動いてる原発もいますぐにとめて、という人々。

それに対して、代替エネルギー案はあるの?
現状では原発に頼らざるをえない、という人々。

正解はわからない。私には。
声高に意見をいえる人がうらやましい。

ちなみに、「安全」という言葉にだまされた、
という主張にはちょっと違和感を覚える。
どんなものにだってリスクがあることは考えればわかるはず。
過去には海外で原発事故も起きているわけだし。
そもそも100%安全なものなんてこの世にないんじゃないか。
予防接種も飛行機も、正月に食べる餅ですら、なんだってリスクはある。
ただ、原発はハイリターンさゆえ、リスクもハイすぎた。
それを容認してきたのは、私たちの責任でもある。

少なくとも、現時点で原発技術の未成熟さ、
さらに安全管理のずさんさが露呈したわけで、
多くの人が原発に対する不信を感じるのは仕方ない。
とめろという声が出るのも当然だ。

それでも止めないというなら。
政府や電力会社はその理由を説明するべきだ。
原発がなくても電力は足りるという試算もあるようだから、
それに対する反論もほしい。
供給電力の問題、コストの問題、政治の問題、なんでもいい。
きちんとした数字を出して、わかりやすく。
(とりあえず東電と原子力委員会には意見送っておいた。)

あらためて私がいうまでもないけど、
とにかくなんにしても全体的に説明不足だよね。
だから隠ぺい体質っていわれちゃう。もったいない。

個人的には今すぐ原発をとめるのはあまり現実的ではないと思う。
他の発電方法だって、完璧といえるものはない。
温暖化や自然破壊だって無視できる問題じゃない。
でも、だからこそ、やっぱり急がないと。
たぶん、これまでの常識にとらわれていてはいけないんだろう。
考え方や暮らし方をガラリと変えるときなのかもしれない。
ただ、変化は面倒だし、受け入れにくいもの。
都知事選の結果なんてまさに、
変化を拒んでいる人々の声を反映している気がする。

タイトルの『100,000年後の安全』は昨日見た映画。
フィンランドの放射性廃棄物処理場に関するドキュメンタリーだ。
地下深くに埋める放射性廃棄物は10万年保持される計画だという。
10万年って!!
そんな未来にまで影響を残すようなことって、
ふつうに考えたらやったらダメだよね。

日本でも高レベル放射性廃棄物は地中に埋める予定のようだけど
こんな地震の多い日本のどこに適した土地があるのかと思う。
低レベルの放射性廃棄物ですら300年くらい管理がいるらしいし。
というか、そんな遠い未来には国境すらないかも。
だから、これは日本だけじゃなくて地球の問題。

反原発運動が激しいドイツは、最近原発をとめたけど、
そのかわりに原発依存8割のフランスから電気を輸入している、
ときくと、それもなんだかなあと思う。

いずれにせよ、世界で今も400基以上の原発がうごき、
すでに大量のゴミ(放射性廃棄物)はあるわけで、
これは原発賛成・反対関係なく考えないといけない問題。
そして少なくとも、今後はゴミを出さない方向に進むべきじゃないのかなあ。

もちろん行く手を阻むものが多いのはわかる。
だから、すぐに!は難しいのだと思う。
極論ばかりを語ると、対立になって議論になりにくい。
ただ、少なくとも、みんなで正しい方向に進路をとらなくては。

私自身、まだまだわからないことが多いので、
いろいろ知ることによって、また意見が変わるかも。
なんでこれは、とりあえず、今思うことの記録。

| 古屋 江美子 | てきとーく | comments(0) | trackbacks(0) |